書籍・雑誌

人生に生かす易経

これだけを紹介したくて復活しました。


人生に生かす易経
人生に生かす易経
posted with amazlet on 07.11.23
竹村 亞希子
致知出版社 (2007/11)
売り上げランキング: 47046
おすすめ度の平均: 5.0
5 さらに磨きのかかった解説書


リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ亞さんの新刊です。
易経自体ももちろん非常に深みがあります。ただそれ以上に、亞さんの解説そのものがとても深い内容を持っていて、読むたびに違う気づきを与えてくれるのです。今回は、内容がさらにシンプルになっていて、ポイントが絞り込まれています。この本を読んでからもう一度リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶに戻ると、「見えども見えず」状態だった自分に気づくから不思議です。

この本をなんと紹介するのが良いのか、よくわかりません。読む人によって見えるものが異なるからです。一つだけ言えるのは、「読んで見えてきたものは、それが嫌なものでも好ましいものでも人生にプラスの視点を与えてくれるものだ」ということです。ものすごく当然のことを説いている本こそ、何度も読む価値がある、「当たり前」で流してはいけないということを教えてもらいました。厳しいけれども温かい本です。見せかけでない温かさを求める人、自分の中の眠れる希望を引き出したい人にお勧めします。

最後に。この本を手にできたのは、
亞さんアーキットの堀内さんのおかげです。
心より感謝申し上げます。

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確固不抜の志

迷ったときに戻る本というのがあります。

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ
竹村 亞希子
PHPエディターズグループ (2005/08)
売り上げランキング: 1436
おすすめ度の平均: 5.0
5 「時」と「兆し」を洞察し、幸せへと導くバイブル
5 誰にでもあてはめて読めます
5 易経を易しく説く

一昨年に出版された本ですが、今まで何度「ハッ」とさせられたことかわかりません。
なんとなく面白くない状況が続くとき、この本の「認められない幸福(36頁)」を読むとその状況を反って有難いものだと思うことができます。「陽」の力だけでは行き詰ってしまう、単純な「ポジティブ思考」がなぜ奏功しないのか、ではどうすればよいのかという疑問にヒントを与えてくれる、頼りになる202頁です。

この本を読んでも「それでも辛いんだ!」という方は、著者の亞さんのblogに書かれているこちらをどうぞ。四大難卦を読むとですね、「自分の今の状況なんてまだまだ」と思えて気を取り直すことができますから。

で、「今日のタイトルはなんでこれなの?」という疑問は、この本を読んでいただくと氷解します。
亞さん、四大難卦シリーズも是非出版してください~。

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二元論の限界を知る

「二元論以外の物の見方を持っていたほうが、生き方の自由度が高まっていい」という考え方を持っている人向けの本かもしれませんが、そうでない人にも是非読んでいただきたい本です。

ダメなものは、タメになる テレビやゲームは頭を良くしている
スティーブン・ジョンソン 乙部 一郎 山形 浩生 守岡 桜
翔泳社 (2006/10/04)
売り上げランキング: 63498
おすすめ度の平均: 4.0
4 読書とゲームの比較が秀逸
4 「面と向かって相手を理解する」ことの正当性
4 ゲーマーの楽しみと、手作り野球ゲームの愉楽は別モノ

どういう本なのか、というと、「科学技術そのものを二元論で論じることのナンセンスさ」を書いてある本です。
例えば子供の精神的成長という側面で好ましくないと槍玉に挙げられるTVゲームですが、TVゲームを論じるとき、“TVゲームを支えるテクノロジー”“TVゲームのコンテンツ”“TVゲームの使い方”が切り分けられずに一緒くたに論じられてしまい、いつの間にか“TVゲームを支えるテクノロジー”そのものが悪いという論調に向かいがちです。「それはちょっと違うんじゃないの?」という議論を提供しているのがこの本です。もちろん、「テレビやゲームは頭を良くしている」かどうかはさらに議論の余地がありますが。

科学技術それ自体はただのツールです。それをどう活用して社会全体に良い結果をもたらすのか悪影響を及ぼすのかということは別の次元の話です。イレッサ(ゲフィチニブ)やタミフル(リン酸オセルタミビル)の問題も同様です。サリドマイドが使い方を変える事で難病患者に生きる力を与えているように、結局は使い方です。薬そのものに良い悪いはありません。科学技術はなべてそういうものです。MMRワクチン副作用の問題が発生したときに、MMRワクチンによる副作用発現率とおたふくかぜの自然罹患による髄膜炎発症率とをベースにした議論やワクチン接種法の議論が冷静にできていれば、現在の「麻疹輸出国」の汚名は免れたかもしれません。

二元論は判断を楽にしてくれるかもしれませんが、二元論に頼りすぎてしまうと本当はあったはずの可能性を閉じてしまうことになります。「科学的には問題ないことはわかったけれど、嫌なものは嫌」というのは個人の価値観の問題ですから、それを良いとか悪いとかというつもりはありません。ただ、社会全体の問題として考えていく場合には科学技術そのものの良し悪しを議論するのではなく、今の私たちの知恵や社会体制や価値観などからどうやっても使いこなせないというものに重点を置いてよりよい管理のあり方を探っていくほうが、社会全体にもたらされる益が大きいはずです。ケースバイケースの議論を積み重ねるということは気骨の折れる作業ですが、二元論で世論を左右する社会からそういう議論を冷静に見守っていく社会環境づくりにそろそろ転換していったほうが良い、と思ったのでした。

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2006年の5冊 (つづき)

そういうわけで、残りの2冊ですが。


*********文明崩壊***********
文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

「これだけで2冊じゃないか」と突っ込まれそうですが、上下2巻とも、はすに構えて読むと面白みの増す本でした。この本を読んで、「ああ、そうなのか」と納得してしまうとすごくもったいないです。できれば、トイブナーさんの基調講演などと併せて読んでみると、オリジナルな世界観を作れるのではないかと思います。当たり前のことですが、科学も法もそれだけで独立して存在できる時代はとっくに過ぎてしまっているということですね。それに気づいている人は多いものの、複雑な問題を複雑なまま捉えてしまっているために適切なリアクションには結びついていないというところでしょうか。そんな捉え方をしながら読むと、めちゃくちゃ面白い本です。

********リーダーの易経**********
リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

昨年と変わらず、今年もダントツ一位でお世話になった本でした。
私にとっての「優れた本」の第一条件は、「読後に深い思索に誘ってくれる」ということですが、この本ほどその条件に当てはまる本はありません。“今日より良い明日”を生きようと思っている人にとってはまず間違いなく価値のある深い一冊です。
【亞】さんのブログもあわせてどうぞ。


つらつら書きましたが、振り返るとホントに「いわゆるビジネス書コーナー」に寄りつかなかった一年でした。「ノウハウものは、もう、いいやー」状態になってしまった影響が大きかったのでしょうが。そのうち「やっぱり、ノウハウものも面白いかもね」と思う時がくるかもしれませんが、しばらくはこの状態が続きそうです。
といいつつ、本年もこれでおしまいです。ひそかにお世話になった皆様、どうもありがとうございました。
来年もちょぼちょぼと続けていく予定です。 では。

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2006年の5冊

29日でようやく仕事納めと思ったら、もう、残すところあと1日。
今年も、なんだかあっという間に終わってしまいました。

さて。

今年はかなり専門書関係にシフトした読書をしておりましたので、専門関係から周辺に広がる領域にある本を読むことが多かったようです。そんな中から、「今年の5冊(順不同、古い本も含みます)」を。

***医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か***
医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か

「立ち去り型サボタージュ」というのは正に、「言い得て妙」なキーワードでした。
実はこれは医療現場だけの問題ではなく、生活の安全を支える場に共通して起こっている現象でもあります。この国では、「安全であることは当たり前」ということが一般常識化されてしまっているため、安全の維持にコストをかけることを「必要悪」のように捉える向きがあります。その結果起こっているのが、深く静かに安全を支えている人たちの疲弊と立ち去り、後継者不足なのです。起こった現象に対して責任者を特定して刑事罰を課しても、本質的な解決は得られないということをこの本は示しています。

******日本の禍機(かき)***********
日本の禍機(かき)

カキとは言っても、食べるほうの牡蠣じゃありません。ノロウイルス感染拡大は、牡蠣産業にとってはまさしく禍機ですが(ちゃんと加熱して食べれば大丈夫なんですけどね。牡蠣を買おうと思ってもなかなかお目にかかれない私にとっても禍機です)。
それはさておき、「洞察力」というのはこういうことを指すのか、という衝撃を私に与えてくれたのがこの本です。
漢文調なので読みづらいかもしれませんが、これはフォトリーディングではなく、一語一語かみ締めるように何度も繰り返して読むべき本です。薄い本ですが、外交面でのPRが下手だとか、扇情的な報道に反応しやすい社会だとか、現在でも通用する指摘がほぼ集約されているといってよい内容です。やさしい読書に飽きた方にお勧め。

*****補給戦―何が勝敗を決定するのか*****
補給戦―何が勝敗を決定するのか

「復刊してくれてありがとう」というのが率直な感想です。失敗の本質―日本軍の組織論的研究と併せて読むと、かなり面白いです。「そもそも補給するってどういうことなの?」という疑問をお持ちの方はぜひどうぞ。

と、ここまで書いたら力尽きてしまったので、残りは明日。

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【黄金の金曜日】独創的

いやいや。今週はどういうわけだか、整理券を発行したいくらいの超人気者でした。そんなわけで、一日遅れの【黄金の金曜日】。タイトルは独創的です。

独創とは、『模倣によらず、自分ひとりの考えで独特のものを作り出すこと。』(広辞苑)。独創的なヒト・モノ・コトに出会ったことはありますか?辞書的な定義には反しますが、模倣を重ねて独創に至った例でも構いません。

いきなりですが、kojiさんが書いてらっしゃるように、私も「模倣によらない独創」なんてあり得ないと思います。だいたい、オリジナリティーなんていうのは、模倣をし、経験を積んでいくところから生まれてくるものだと思いますから。

さて、“独創的なヒト・モノ・コトに出会ったことはありますか?”ということですが、入社した当時の先輩(もう退社されてしまいましたが)が、そうでしたね。新しい実験をする際に、いつもそこらへんにあるもので新たな器具を作って難なく実験をこなしてしまう先輩で、憧れの目で見ていました。面白かったのは、入社して5,6年にもなると、今度は自分がそんなことをし始めていたんですね。適当に廃物を拾ってきて、液の注入装置(怪しげ)を作ったりして、一応それなりのデータが取れる・・・そんなことをやっていました。今考えてみると、先輩の後姿を見ながらいつの間にか見よう見まねで、不自由を解決する技を身に着けていたのだと思います。

ということは、やっぱり独創というのは「見よう見まね」から始まるものだと思うのですよね。有名な「アイデアのつくり方」という本にも書かれている通り、新たなアイディアというのは古いアイディアの新たな組み合わせから生まれてくるのですから。

アイデアのつくり方

ところで、kojiさんのエントリに書かれている、長女Mちゃん8歳の例がなんとも言えずいい感じです。こういう子供って大好き。

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【黄金の金曜日】あつまり

いつもの【黄金の金曜日】。今週は、あつまりがお題です。

三人寄ればなんとやら。「ちょっと変わった」「面白そうな」「覗いてみたい」クラブ・会・サークル・結社はありますか?自分がメンバーでなくても構いません。その経緯・意義・効用なども、もしあれば。

天空の舟という小説の中で、伊尹が最初に師事する史官たちのあつまりに興味があります。

天空の舟〈上〉小説 伊尹伝

伊尹が最初に師事した老師は「真実の説話をつたえるものは、みえることがかえってさまたげになる」ためにみずから目をつぶす、というすさまじい覚悟で生きていたようなのです。その史官たちの間で何が語られ、どのように伝えられていったのかを見てみたいですね。語られていることそのものは天象、呪詛などのことであったとしても、本質的に伝えられたのは先人の知恵、人生の要諦のような話のはずですから。

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内なる「他者」

「内なる他者」というのか、完全に自分のことをメタで見ていて、こういうのってかなりツボに嵌ります。

態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い

だいたい、「相手にすみませんと言わせたらアウト」というのは、そのとおりですね。「すみません」という時は、「もう、この件はこれでおしまいにしたい」ということを暗に言っているわけだから、そこから発展のしようがないですもんね、たしかに。

というような話題もあれば、「私のハッピー・ゴー・ラッキーな翻訳家人生」のように、「そんなんで、いいわけ~?」と笑いの止まらない話もあり、一粒で幾通りにもおいしいお得な本です。極めつけは、内田さんの口癖(活字でも口癖とゆーのだろーか)です。

「ほらね」

なんだか、この一言でなんでも解決してしまいそうで、なかなか良いではないですか。

「ほらね」

今日はなんだか疲れたな~という日にも、お風呂から上がったらつぶやいてみましょう。

「ほらね」

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【黄金の金曜日】ゲーム

黄金週間の前の【黄金の金曜日】。休暇にふさわしく、そのお題もゲームです。

ゴールデンウィーク。といえばくつろぎ。といえばゲーム(強引)。 夫婦で、家族と、友人と… お勧めのゲーム、あるいはゲームにまつわる思い出はありますか? 室内外は問いません。詩歌なども含め、それで遊べるならゲームです。

ふいに思い出しましたが、小学生のころ、毎日曜日になぜか家族でチェスをやっていました。別にブリリアントな家庭だったわけではなく、どなたかの外国旅行土産でもらったチェスの駒が1セットあったので、家にころがっていた板に升目を描いてそれで遊ぶという素朴なものでした。それでも、その時にずいぶんと「こういう手を打つと、相手がこう出てくるかも」という推測能力はついたように思います。今、会社で部下に対して「アクションをとれば必ずリアクションがあるでしょう。どこからどの程度のリアクションを受ける可能性があるのかあらかじめ推測してから自分のアクションを決めなさい」ということが多いのですが、そんなことを言ってしまうことになった原点は小学生時代のチェスにあったのかもしれないですね。

それにしても、考えてみるとゲームというのはゲームを楽しむという本来の目的以外に、ゲームを通して相手を知るという要素が大きいように思います。どうしたって興が乗ってくれば、普段隠している本性も露になってしまいますからね。下手は下手なりに面白いチェスですが、どうも飛行機の中で暇つぶしに機械相手にやるチェスは面白くないんですよね。やはり、相手が人か機械かというところが大きいのかもしれません。

ところで発想七日!で紹介されていたCatanというゲーム、なかなか面白そうです。初対面の人間が集まったときにアイスブレークでやってみると、あっという間に仲良く(?)なれそうな気がします。もっとも私の場合、その前に「本性」が露になってもいいように少し修養しておかないと。

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【黄金の金曜日】ブログ術

いつも平然とTBを打ってしまう【黄金の金曜日】。今週の御題は「ブログ術」。

ブログや個人的な日記など、「書く習慣」をお持ちの方へ。 続けるコツ、続けて良かったこと、自分なりの活用法などはありますか

続けるコツは特にありませんでした。始めたことを途中でやめるのがイヤというだけで書き続けていたら、そのうち習慣になってしまったというのが実態です。もっとも今年に入ってからは、意識して「書かない日」を設けるようにしています。これは「書かなきゃ」という、何の根拠もない義務感を排除したかったためです。「書きたいときに書く」というのが、一番の続けるコツかもしれません。

続けてよかったことは、「書いたものを通して自分を客観視できる」ということですね。あまり過去にさかのぼって自分の記事を読み直すことはないのですが、それでも書いているうちに「こんな感じのこと前も書いたなー」「発展がないなー」ということは認識できるようになりますから。

それとやはり、人のつながりが増えました。爆発的に増えたということではなく、なんとなく考え方の通じ合う知り合いが確実に増えたと思います。ブログというツールを通して「素の自分」を発信しているもの同士で類は友を呼ぶという現象が起きやすくなっているのかもしれません。普段、職場では「そんなこと照れくさくて言ってらんないよ」と思っているようなことも書いてしまうことで、「いや、実は私もね」と思っている他の人と知り合いになることができているように感じます。

もっともブログでなくても、何か一つ継続することが出来れば同じような現象は起こってくるのだろうと思います。ただ、ブログというのは手をつけやすいですからね。あとは、どれだけ「継続は力」ということのメリットを生かせるか、だけの話なのでしょう、きっと。

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兆し

しみじみと読んで行き着いたキーワードは「兆し」でした。

文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

単なる環境問題の本として読むと、何か大きなものを失ってしまいそうです。
文明が崩壊する過程で、結果として環境破壊も起こってきているのですが、そこには「起きてしまった」という側面と「起こしてしまった」という側面が混在しています。そして「起こしてしまった」最初の段階では必ず兆しがあるのですね。

残念なことに私たちはこうして本を読んだり、岡目八目の立場に居れば見えることが当事者になったとたんに見えなくなってしまいます。では、岡目八目の立場を意識し続けるにはどうしたらいいか、ということですが、一つには「高みを意識する」ということだと思います。「目標」といってもいいのですが、「目標」は気をつけないとすぐに目の前のことに置き換わってしまいます。

目の前のことを淡々とやることも必要な時期がありますが、そういう時でも「高みを意識する」ことを忘れないようにしないと「淡々とやっていたはず」のことが「目の前の欲に振り回されていた」ということになりません。そうなってしまったときに、人は深みに嵌り、文明は崩壊するのだろうと思います....

が、下巻はどうなっているのやら。

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【黄金の金曜日】即戦力

恒例の【黄金の金曜日】。今週は即戦力です。

大前研一氏によれば、ビジネスパーソンとしての即戦力のベースは「語学力」「財務力」「問題解決力」(『即戦力の磨き方』より)とのこと。 あなたがここに敢えて一つ「○○力」を加えるとすると、それは何ですか? 自分に足りない力でも、後輩に求める力でも、何でもOK。

自分に足りない力でいうと、目下のところ「構想力」ですね。
「周囲の状況がこう変化しているから、こういう方向にいくであろう」という推測の段階までは良いのですが、「じゃ、どうする」という段階で「どうする」を絵に描いてみると我ながら貧弱なこと。もう、見た瞬間にゴミ箱行きです。「これから仕事をこう変えよう」とか「ここを目指そう」という時に、知らず知らずのうちに気持ちが湧き立つような、そういうグランド・デザインを描く力を磨いていきたいですね。

そのためには、ゴミ箱行きをいやになるほど繰り返す必要がありそうです。

後輩には、「無鉄砲力」とでもいうものを求めたいですね。後先考えずに当たって砕けてみる力。せっかくそういうことが許される年代にいるのだから、滅ぶ経験を積まないのはもったいなさすぎると思うんですよね。失敗しないことで失うものの大きさは、失敗することによって失うものよりもはるかに大きいと思うのですが。そういう経験を積んでからでも「後先を考えるようになる」のは遅くはないと思うのですが、どうでしょう。

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ハイパー・メリトクラシー

という言葉は初めて目にしましたが、概念としては非常に面白いと感じました。

多元化する「能力」と日本社会―ハイパー・メリトクラシー化のなかで

この本の秀逸なところは、「誰も言わないけれど誰もが感じているであろう違和感」ハイパー・メリトクラシー化という一つの概念として提起したところにあるのではないかと思います。全体として読むといろいろと突っ込みたくなるところもありますが、それでも読むことによって、今起こっている現象を複眼的に観るための視点を手に入れることが出来ます。

ま、そうはいってもハイパー・メリトクラシー化ってなに?という疑問を持たれる方は多いでしょう。が、疑問が湧きあがっておさえられないようであれば、まずはこの本を読んでみてください。というのも、ハイパー・メリトクラシー化自体、本当の意味での定義づけが難しいように思うので。「ハイパー・メトクラシー化」について、私なり表現すると「新たなる“ねばならない”」というような言葉になりますが、そうですねー、そんな内容の本です。

扱っている命題が大きいので残念ながらこの本一冊では、「じゃあ、どうしたらいいの?」というところまでは完結していません。でも、完結していないところがいいのだとも思います。「じゃあ、どうしたらいいの?」は読者が考えるべきことであり、その答えを与えるような万能の鍵を示さないところが、本質的な解決策につながるのではないでしょうか。

私が得た答えは、「自分の中の“ねばならない”を捨ててみる」ということですが、人によって得られる答えは違うはずです。自分の中の違和感を掘り下げながら、「もやもや」を抱えて付き合う本です。

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【黄金の金曜日】本の選び方・買い方

今週も【黄金の金曜日】。今回のお題は「本の選び方・買い方」

本好きな方へ。身銭を切って買うべき本をどのように選んでいますか。 情報源、選び方・買い方のポリシー、月ごとの予算、などなど。

そうですねー。「選ぶ本」と「旬の情報源としての本」と「専門書」がありますね。

「選ぶ本」というのはkojiさんが書かれているように再読に値すると感じた本なんですが、こういう本は「選ぶ」よりも「出会う」ことが多いです。そして「出会った」と思ったら、即、買います。こういう本に限って「今度買おう」と思うと探しても探しても見つからないことが多いので。最近であった本というと、ウズベキスタンの桜です。これは本に呼ばれたような気がして、直ぐに手に取り、さっさかと買ってしまいました。で、読後に「もう一度読もう」と思うんですね。出会った本というのは、「結果として再読に値するものであった」という本が多いです。

意識的に本を選ぶこともありますが、たいていは他の人が読まないような本を探します。ベストセラーよりはロングセラー狙いですね。ベストセラーを読まないというわけではないですが、皆が読んでいるものを後から追っかけて読むのがなんとなく好きではないし、人気が無い本であっても「自分が良いと感じた本は自分にとっていい本だ」と信じているので。

「旬の情報源としての本」は、もともと「こういう情報を仕入れよう」と意図して買いに行くので、特に購入可否に迷うこともないですし、ある程度最初からBOOK OFF行きという前提で購入することが多いです。

「専門書」は著者とその略歴、出典、出版社、出版年を見て購入します。専門書と一口に言ってもピンキリなので、この4ポイントは必ずチェックします。まぁ、文献を探すときと一緒ですね。

一時期、「旬の情報源としての本」をガバッと買う時期があったので、その頃は出費もかさみましたが、最近はしみじみと岩波文庫ちくま学芸文庫などを読むことが多いので、出費は落ち着いています。とはいえ、活字中毒であることに変わりは無いのですが。

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【黄金の金曜日】年末なのでベスト本でも

29日まで仕事だったので、昨日から超突貫で大掃除をしつづけ、ようやく一息です。
読み終わって、「面白かったけど、またね」という本もBOOK OFFに売りに行ったところで、一日おくれの【黄金の金曜日】です。

お。今週のお題(というのかお題ではないのか)はベスト本ですね~。

年末なので「お題」はお休みにして、ベスト本でも振り返ってみましょうか。敢えて「2005年に出た」「ビジネス書を」「3冊だけ」という条件で考えました。

えーと。個人的ベスト10は書いてしまいましたが、出版年度が2005年ではないものも結構混じっているので、もういちど「2005年に出た」という条件でまとめてみましょう。何が読みどころかというところはすでに書いてしまったので、淡々と。


******2005年出版本・第一位******

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

書評はこちらをどうぞ。

******2005年出版本・第二位******

30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう

書評はこちらをどうぞ。


******2005年出版本・第三位******

プレゼンテーションの極意

書評はこちらをどうぞ。

ちなみに全くの番外なのですが、今年買った一押しソフトはなんといってもRoboFormです(コストパフォーマンス良すぎ)。パスワード管理にお悩みの方々にはかなり強くお勧めします。

それにしてもこうやって今年一年を振り返ってみると、人の縁を感じる一年だったように思います。
そもそもどうしてリーダーの易経が一位かというと、それはその前に山本真司さんの著書とblogに出会っていたからです。じゃ、どうして山本真司さんの著書を読む気になったのかというと、それはメセニさんの推薦があったからです。「メセニさんと知り合いになったきっかけは?」というと、最初に有楽斎さんが「ありがとう血盟に入らない?」って声をかけてくれたからなんですよね。

菊池さんのコーチングを受けはじめて、一年前とはだいぶ違う心境の変化を迎えることができたというのもありがとう血盟に入っていたおかげです。また、RokoさんIKEさんドテチン4さんイプログ店長さんナベさんはじめ、多くの方々から今までとは違ったモノの見方、考え方についてヒントをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。

そして何よりも、今年最後のお題(じゃないんでしたっけ)を提供してくださった、kojiさんにも感謝いたします(来年は、お題の提供でも貢献したいものです)。

皆さん、年末年始、まだまだあわただしいですが、怪我・事故に気をつけて、どうぞ良い年をお迎えください。


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【個人的ベスト10本】1位&2位

というわけで、1位と2位の発表(というほどのもんでもありませんが)です。

***1位***

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

不動の1位です。来年末でも、なお1位かもしれません。
「エゴと向き合う」ということを一番意識させられた本であり、今年一番「痛い」本でもあり、でも何度も読まずにはいられない本です。「全てのことは自分に責任がある」という話は良く耳にすると思います。私もしょっちゅう聴いてはいましたが、今ひとつ道徳的なニオイが鼻についてそのまま受け入れる気分にはなれませんでした。それをガラッと変えてくれたのが、この本です。

占いの本だと思ったら大損です。【亞】さんのblogともども、一人でも多くの方に読んでいただきたいと思います。

***2位***

箱―Getting Out Of The Box

これも「痛い」系です。あり血のワークショップでご一緒した、Kさん、Oさんにご推薦いただいて読みました。「易経」で散々痛い思いをしていたので、私自身はこの本からは痛み自体はあまり感じませんでしたが、普通に読むとかなり痛いだろうと思います。本を読んだから「箱」から自由になったというわけではありませんが、それでも普段「今、箱に入っていたかも」と気づくことが多くなりました。どうしても知らないうちに「箱」に入ってしまうのですが、気づいてあとでフォローできるようになっただけ、だいぶマシかもしれません。

一つだけ問題点があります。というのは、この本を読むと「他人の箱」もよく見えるようになってしまうんですね。他人の箱が見えたときに、相手の箱に焦点を合わせる(相手の批判を無意識で始める)といつの間にか自分が「箱」に入ってしまうのですね。他人の箱が見えたときも、意識の焦点は自分の「箱」に向けるという注意が必要です。

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【個人的ベスト10本】3位&4位

引き続きぼちぼちと勝手にベスト10シリーズです。

***3位***

30歳からの成長戦略 「ほんとうの仕事術」を学ぼう

もうすっかりブログ活動は停止されてしまった山本真司さんですが、「エゴ」のマネジメントに関する考え方との出会いは私にとっては大きな意味を持っていました。結局、今年一年は言葉こそ違え、自分の中にあるいびつなものとの対話をしてきたような気がします。「エゴ」と向き合うというのは結構厳しい作業ですが、そういうところに踏み出せたのは、山本さんの本を読んで「誰でも通る道なんだ」と納得できたということが一番大きく作用していたように思います。
本当は「レゾナンス思考」の本として紹介すべきなんでしょうが、私にとっては「自分のエゴとの出会い」の本でした。

***4位***

成功はどこからやってくるのか? ~「成功法則」の取扱説明書~

昨年出版の本ですが、何度もこの本に立ち戻ることが多かったので。
3位に挙げた山本真司さんの本とは別の表現で「成功法則なんて忘れてしまえ」ということを書いている本です。この本も「見たくない現実を見る」と書かれている通り、私にとっては「エゴに立ち向かう」系の本でした。
何度も「読む→考える→気づく→読む」というサイクルを繰り返さないと、理解できない箇所もありますが、それだけに気づくものの多い本です。明確な答えはありませんが、ヒントはたくさん、という本なので「自分の中に徹底的に問いかけたいものがある」という方は是非どうぞ。

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【個人的ベスト10本】5位&6位

ベスト本を10冊に絞るというのは、意外と自分との対話が必要だと言うことに気がついてしまったり。
なのですが、そこはそれ。今日は5位と6位です。

***5位***

「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために

この本自体が「自分との対話」本です(5位以上にランクした本は、全て対話本です)。「自分との対話」本とはいっても、自己満足を助長するような本ではありません。むしろ、個人レベルあるいは組織レベルでの自己満足の罠を回避するための知恵のあつまりとも言うべき内容です。
この本を読んだからと言って、今悩んでいる課題に対して直ぐに「こう考えればいいんじゃないの?」という回答は得られません。けれど「問題に対し独りよがりな価値観で張り付いている自分」を引き剥がすきっかけは得られます。良書というものは押しなべて「回答ではなく質問を提示」していると思うのですが、本書もその例に漏れず、深い問いを投げかけています。

***7位***

プレゼンテーションの極意

“極意”というタイトルに恥じない本でした。
「いったい、何を伝えたいと思っているわけ?」「このプレゼンテーションを通して、聞いている人に何をあげらるわけ?」ということを徹底的に考え抜くことが、本当の意味でのプレゼンテーションの成功につながるということを、体感的に分からせてくれる本です。表面的な理解では終わらせない強烈なインパクトを持った本で、特に「テクニックが上手く使えない」と悩む人向きです。
いいんですよ、テクニックはそのあとで。

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【個人的ベスト10本】7位&8位

なんか、ちょぼちょぼと書いていますが。
今日は7位と8位ということで。

***7位***

人は誰でも間違える―より安全な医療システムを目指して

この本を読んでいたせいか、JR西日本の事故の際のマスメディアの対応や、最近の耐震偽造問題についてのマスコミの取り上げ方には違和感を覚えています。指摘するということと、責めるということは違うのでは、という違和感なんですが。責めるという行為の裏には「自分は絶対大丈夫」という根拠のない確信が透けて見えるんですよね。この本を読むと「自分は絶対大丈夫」という想いが、如何に根拠の無い思い込みであるかということを痛感させられます。
事態の全体像が見えたところで批判するのは誰でもできますが、状況が動いている渦中にあって、ミスを防ぐ手立てをうちながら的確な判断を下していくということは生易しいことではありません。そういうことを理解したうえでの「痛いけれど役立つ批判」というマスメディアの記事にはなかなかお目にかかることができません。ミスを防ぐ有効な対策を立案するには、対処する各個人の技量や倫理観の強化だけではなく、個人を支えるシステムが必要です。「あいつが悪い」という感情論に走らずに、ミスの再発防止のために事実に真摯に向き合ったプロセスの見える本で、医療関係者に留まらず広く読まれるべき本だと思います。

***8位***

環境リスク学―不安の海の羅針盤

環境問題や、身の回りの化学物質の安全に関心のある全ての人に読んでもらいたい本です。
日本で最初にBSEの発症が報告されたときには日本全国の焼肉屋で閑古鳥が鳴いたのに、米国産牛肉の在庫がなくなるときには吉野家に行列が出来ましたよね・・・
支離滅裂な行動を取らずに「リスク」に的確に対処していくためには、どういう考え方を基本とすればいいのかということを、冷静に分かりやすく解説してくれています。「不確かな情報に流されず、自分で危なさを判断したい」という方に向いています。

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【個人的ベスト10本】9位&10位

今年もそれなりに本を読みました(フォトリーディングさまさまです)・・・
ということで、2005年のMake a Difference的ベスト10を勝手気ままに(Amazonでの評価がどうであろうと関係なく)書いていこうと思います。
とりあえず今日は9位と10位を。

***9位***

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

「無作為による失敗」をどう検証し、正すべきかという重い課題をつきつけられた本でした。「無作為による失敗」は、無意識レベルでは気づいていても、表面にさらけ出して見つめることが難しいものです。その失敗が国家レベルで起こってしまった場合は特に。
問題を先送りしそうになったら「無作為による失敗」が進みかけている、ということに気づく感性を忘れないようにしなければと肝に銘じました。

***10位***

すごい!自己啓発---「夢」をバージョンアップしろ!

起-動線kojiさん(【黄金の金曜日】シリーズでもお世話になっています)にプレゼントしていただいた本です。この本は、「今の自分の状況を作っている根本」を疑ってみるという発想を貰いました。「なんか堂々巡りしているなー」と感じたときに開くと、ヒントが得られると思います。


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戦略の本質

Amazonでの評判はあまり良くありませんが、個人的にはとてもツボに嵌りました。

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

「人は失敗からしか学ぶことができない」

「“譲れないもの”が無ければ勝つことはできない」

ということに尽きます。
もちろん、常に“Plan B”を用意しておく、戦術を目の前の局面打開だけに用いるのではなく、相手の戦略に狂いを生じさせるように用いるなどなど、細かいことも読み取れるのですが、突き詰めていくと「失敗から如何に学ぶか」ということに尽きます。「失敗」という言葉がネガティブな印象を与えるのであれば「うまく行かないやり方から、何を学ぶか」と言い換えても良いです。競合に勝てたとしても、「では何故競合上手くいかなかったのか」「自分たちが競合の立場にいたら、何をすべきだったのか」ということを現実に落とし込んで考えていくことが、次の勝ちに繋がります。そうやって勝って来たのが第二次大戦の米国であり、日本のバブル崩壊後の米国経済であったのだと思います。

戦略についてはいろんな定義がありますが、要は「継続的に上手くいくやり方」を実行し続けることでしょう。ただ、考えうる全ての手を片っ端から打っていくことはできません。「時間」というファクターが効いて来るからです。不利な状況にあればあるほど、最も有効と思われる手を見誤ることなく打っていかなければなりません。そのためには「これだけは譲れない」「この最終目標を達成するために、今のプロセスがある」ということをはっきりさせておかないと、有効ではない手を、有効と見誤ってしまう危険性が高まります。議会にドイツとの和平論が出てきたときに、それにチャーチルが乗じることがなかったというのは、「譲れないものが何か」がはっきりしていたからでしょう。

一言で言ってしまうと「選択と集中」ということになりますが、「選択する」という行為の深遠さを理解しないと「誤った集中」による悲惨な結果を招くことになるということも、この6つの事例から読み取ることができます。

逆転に成功した立場からだけでなく、逆転されてしまった立場からも読んでみることをお勧めします。

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ウズベキスタンの桜

「本屋で呼ばれた」ような感じがして思わず手にとってしまいました。

ウズベキスタンの桜

物腰が柔らかなのに、一本、芯の通った凛とした雰囲気をお持ちの方だと思っていたのですが、その理由がわかるような気がしました。ウズベキスタンに大使として滞在されたことがあったのですね。しかもキルギスでの日本人人質事件で解決に向けての大きな役割を果たしていた方だったという事実を初めて知りました。

自慢話に終始してもおかしくないような話題なのに、伝わってくるのはウズベキスタンやタジキスタンの人々、若い日本人外交官に対する中山さんの圧倒的な感謝と敬意で、読んでいてじわっと感動が湧いてきます。と同時に、経済的な面で欧州からも米国からもほとんど省みられることのないウズベキスタンという国の、志操の高さにも心打たれるものがあります。税金がODAとして活用されるのなら、こういう国に使って欲しいと思うほどです。

読むと身の引き締まるような話だけでなく、ウズベキスタンという国の生活の風景も感じられる楽しい本です。休日のお供にどうぞ。

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箱―Getting Out Of The Box

まだ、読んでいません(キッパリ)。

箱―Getting Out Of The Box

現物が手元届いたばかりなもので。

実はこの本はムギさんのサイトで発見して気になっていたのですが、「マーケットプレイスで買うと高いし、原書にしよーかなー」と迷っていたのでした。ところが、あり血WSの懇親会でお話ししていただいたお二方が、口をそろえて「あれはいい本だ!」と仰るではありませんか。

んで、翌日の日曜日、自宅からはちょっと遠い図書館にいそいそと行きました。

「あったけど...2ヵ月以上も待つわけ?」

読みたい本は、誰が何と言おうと早く手に入れて読みたいものです(私のばあい)。なので、マーケットプレイスに発注してしまいました。ゲットして一安心。
ちなみに、この本ややはりリクエストが多いらしく、復刊ドットコムでもリクエスト投票が行われています(No.27132)。100票になったらただちに復刊されるというわけではないのですが、今のところ95票まできているので(私も投票しておきました)ダメもとで投票してみてはいかがでしょう。

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【黄金の金曜日】いまお勧めの一冊

恒例の発想七日!の【黄金の金曜日】です。
今週のお題は「いまお勧めの一冊」

読書週間です。今年読んだ本の中で 「人にお勧めしたい一冊」 はありますか?どんな人に、なぜお勧めしたいかもできれば添えて。

もう、これは即答です。
【亞】さんの、「リーダーの易経」です。

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

【どんな人に勧めたいか】
全ての人に。
学生さんから、「もうリタイアしちゃった」という人まで。職業に関係なく、「一読」ではなく「何度も」読むことをお勧めします。

【どうして?】
生涯にわたって「師」になってくれる本だから、です。
それも、「あなただけ」の「師」になってくれる本だから。

若い頃は、年長の人がいろいろと、「それはまずいよ」「そういうことはやめておいたほうがいいよ」と忠告してくれますよね。言うほうも言いやすいし、言われたほうも素直に聴ける素地が多いから、忠告する・してもらうという関係を築きやすいのだと思います。でも、だんだん、中堅とかベテランといわれる年代に入って、自分でも「それなりにやってきた」という自負が生まれてくるとそうも行かなくなります。周囲もクチを挟みにくくなるし、本人にも「なんでコイツに」みたいな意識が生まれやすくなります。それは大いなる罠なのですが、突っ走っているときはなかなか自分では気付きにくいですよね。そういう時に、メンターになるような人に出会えれば良いのですが、全ての人がタイミングよく、いいメンターに巡り合うことが出来るわけではありません。そういう時に、昔から人は書物の中に「師」あるいは「道標」を見つけて、それを灯として自分の行く手を照らしてきたのだと思います。

易経は、「そろそろ危ないよ」ということを自覚させてくれる本なのです。そして、「自分の軸」にブレがないかどうかということを検証させてくれる本でもあります。大げさな言い方をすると「生きる指針」を示している書物と言うこともできます。「自分はどういう生き方をしたいか」ということを考えている人にとって、一つの道標となる本だと思います。

ただ、いきなり易経を通して読んで、自分や古人のエピソードに当てはめて解釈して...というのは、かなり難しいです。この本も比較的解説が充実していて読みやすいのですが、それでも素人が挑むにはハードルの高い本です。【亞】さんの、リーダーの易経は、具体的事例を引用しながら、「こういうふうに読むといいんですよ」ということを分かりやすく伝えてくれているので、読んだことを噛み締めやすくなるんですね。初心者向けにハードルを下げて、でも内容は薄めていない、という稀有な本です(コストパフォーマンスが良すぎです)。

私も、まだまだ何度も読み直している最中です。
「迷いが多いな」と感じている全ての人にお勧めします。

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調理場という戦場

これも久しぶりに読んだ本ですが...

調理場という戦場 ほぼ日ブックス

前に読んだのは、【亞】さんのリーダーの易経を読む前でした。もちろん、この「調理場という戦場」という本自体が深い言葉の塊なので読んで気づくものも味わうものも満載なのですが、「龍の話」を知ってからこの書を読み直すと、一つ一つの言葉やエピソードが文字通り“腑に落ち”ます。

この本の中に

できるならば、若い人には、ある程度の時期までは無傷で行ってほしい。傷はいつかは必ず受けるものです。35歳ぐらいまでは、天真爛漫なまま、能力や人格や器を大きく育てていったほうが、いいのではないでしょうか。

という一節が出てきますが、「潜龍」の話を知った今では“本当にそのとおりだなぁ”と共感しながら読むことができます。早く名を売ろうとか、トップに立とうとか、本業や実力から離れたところで色気をだすと、たいていコケますよね。その時はコケるべくしてコケているのだし、コケること自体が本人の気付きのチャンスになっているはずなのだけれども、コケている当人は「不運」としか思わなかったりします。岡目八目で、周囲から見ていると「あそこで急ぎすぎたからコケた」「もう少しタメをつくれば」ということが見えるのだけれども、当事者の立場になると急に見えなくなってしまう、という経験が私にも何度もあります。

この調理場という戦場という本も、リーダーの易経も、どちらも「コケたら石を蹴飛ばすのではなく、その石につまずいた背景を考える」ということを思い出させてくれる本です。また、【亞】さんは易経を理解しやすくするためのアプローチとして、「自分の身に置き換えたり、有名な人のエピソードなどに重ね合わせる」という方法を提示してくださっていますが、調理場という戦場には、まさに易経を理解するうえでピッタリなエピソードが満載です。

飛龍になれたとしても、飛龍のときにもいつか終わりは来るでしょう。その時に亢龍にならないで生きていくための知恵を、今回の読書を通じて教わったと思います。「熱意を持って静かに一歩ずつ歩み続ける」ということは、目立たないけれども、本当はそういうことが最も尊い、ということを感じました。

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【黄金の金曜日】コーチ

金曜日といえば、発想七日!【黄金の金曜日】です。

今週のお題は「コーチ」です。

馬車(で目標まで運ぶこと)が語源と言われる「コーチ」。もし 「何でもいいからコーチをつけてよい」 と言われたら、何のコーチをつけますか?期間は3ヶ月を目安とします。 実在しないようなジャンルのコーチも可。 個人指名(「ともかくこの人にお願いしたい!」ということ)もOK。 なお報酬の心配は無用です。

そうですね。
現実のコーチとなると、すでに菊池さんにコーチングしていただいて、ある意味とても充足してしまっているので、ちょっと切り口を替えて「メンター」ということで考えて見ます。

やっぱり、晏子ですね~。
宮城谷作品には魅力的な人物があふれていますけれど、中でもこの親子は秀逸です。今週の菊池さんのエントリーにあなたが、ボロボロになるまで読み込んでいる本は何ですかという問いがあるのですが、専門書を除くと、私にとってはこの晏子がまさにボロボロになるまで読み込んでいる本になります。

この親子は、なにしろ「ブレない」ところが最大の魅力です。
激動の時代に生きたにもかかわらず、保身のために言を左右にしたりということもなく、かといって我を通して自滅するわけでもなく、「自分」を貫きながら利他に徹したという点にものすごく惹かれます。

そういう晏子親子の姿を仰ぎながら、進んでいきたいなーと半ば本気で思っています。
メンターというよりも「生き方」を背中で示してくれる存在、と言った方がいいかもしれませんね。

ところで、コーチングをお願いしている菊池さんですが、300人ビジネスコーチングという取り組みが進行中です。仕事で「課題はあるけど、解決の糸口が見えない」「解決策は見えているけど一歩踏み出せない」という方、いかがですか。
一人一回限りなので、残念かもしれませんが、かえって気楽にお願いできると思いますよ。

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木に学べ

宮城谷昌光氏の作品に介子推という作品がありますが、その中にこんなくだりがあります。

「この世で大事をなす者には、かならず師か友がいる。両者ともいないおまえにいっておきたいことは、この世に師も友もいなければ、それを古人にもとめればよいということです」

今の時代、「師か友がいる」人のほうがはるかに多いのでしょうが、それでもギリギリの決断のところで「誰にも相談できない。自分で決めるより他にない」という状況に出会うことが、一度や二度はあるはずです。そういう時に支えになるのが、「先人の知恵」ではないかと思います。

この本も「先人の知恵」の塊です。

木に学べ―法隆寺・薬師寺の美

もう少し正確に表現すると、「先人の知恵を学ぶということはどういうことか」を学べる本です。

「先人の知恵を学ぶ」には、知識を得たら、まずは手や身体を動かしてみることですね。本からも多くのことを学ぶことは出来ますが、本を読んで「ああ、わかった」で終わると、それは単に「知識が増えた」という状態にしかなりません。道具もスキルも何でも、自分で実際にやってみて、使ってみて初めて、その道具やスキルに対する自分の理解が深まるし、言動にも厚みが出てくるということなのだと思います。

そのことは、現場からの支持を得るという点でも役に立つと思います。私は研究職で今はデスクワークが主体ですが、そこそこの年月、実験にどっぷり浸っていました。そのせいか、今でも議論をして意見をいうと、実験担当者にそれなりに聞き入れてもらえています。ところが、自分の経験の浅い分野に出かけていって議論をしたときには、やはり「それなり」にしか意見を言うことができません。実経験が不足している分だけ、表面的な現象の裏で何が起こっているのかを洞察することができないからなのですね。

やはり、現場からの信頼を得るには、一度は現場に浸ってみるしかありません。理論は大事ですが、理論だけでは物事は進みません。実験の場合、理論だけでは表現しえない、感覚的なものが実験の成否を左右したりします。その感覚的なものを理解できているかどうかということを、現場は敏感に察知するんですね。
「どぶ掃除をしろ」と言って他人のお尻をたたくのではなく、自分でどぶに手を突っ込んでみて、他の人と同じ目線で物事を見てみるということが「理論倒れ」に終わらないようにするための秘訣ではないかと思います。

「誰も反対できないけど、どう観ても机上の空論」という理論に出くわすことはありませんか?
あるいは、そういう理論を自分が主張してしまっていることはありませんか?

それは甘美でとても危ない罠です。

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【黄金の金曜日】絵本

今週は「絵本」だそうです、「絵本」。「絵本」のおかげで、私は小さい頃から活字中毒患者になってしまいました。

という話はさておき、お題の中身はこれ↓です。

折に触れて読み返す、よく憶えている、あるいは最近読んだ 「絵本」 はありますか? その絵本が気に入っている理由は何ですか? あなたにどんな影響を与えましたか?

「よく憶えている」というのか「おそらく、これが価値観形成に大きな影響を与えたであろう」という絵本が三冊ほどあるのですが、「オススメ」という観点からいくと一押しが、この「スーホの白い馬」です。

スーホの白い馬―モンゴル民話

なんとも物悲しい物語なのですが、「世の中には道理の通らないことがある。けれども、決してゼロにはならないで何かが残っていく」というようなことを感じ取ったような気がします。
悲しいお話なんですが、なぜか何度も読んでしまったという記憶があります。すごーくマイナーな絵本で、とっくに廃盤になっていると思っていたんですよ。ところが、つい最近、書店で見つけてびっくりしました。
今読んでも、やっぱり悲しいけれどいい物語だなぁと思います。

あと二冊はないたあかおに3びきのこぶたですね。「あおおに」からは出処進退の大切さを学び、こぶたからは、基礎の大切さを教わった気がします...って今思えば、ですよ。

しかし、絵本になるような物語ってどうしてもパターン化するので、つい混じっちゃったりしません?

この間も、
「猟師がオオカミのお腹を割いて、あかずきんちゃんとおばあさんを助け出してから、お腹に石を入れて縫い合わせたんだよ」
「それは“7匹のこやぎ”だよ」
「じゃ、あかずきんちゃんはどーなのよ」
という話を、いい大人が寄ってたかって延々としていたのでした。
「やっぱり、ビールはおいしいねぇ」と言いながらする話でもないような。結論は出なかったし。

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邪(よこしま)ということ

今日は面白い一日でした。
「できごとが」というよりは、「それに対する自分の反応の変化」がなかなかに面白いものがありました。「物事はとらえ方次第」というのがようやく理解できたと言ってもいいかもしれません。

先週の段階では、今日は午前だけ出張が入っており、午後からは会社に戻って仕事をする予定だったのですが、今週に入って急遽「どうしても夕方から打ち合わせをしたいから、会社に戻らないでそのままどこかで時間をつぶしておいて欲しい」といわれたんですね。で、今日の午後はパソコンなしで処理できる書類を抱えながら、近くの喫茶を転々として仕事をしていました。ところが、15時ごろ突然打ち合わせ中止の連絡が入りました。

その理由が理由だったので、連絡を受けた当初はかなり腹が立ちました。中止の理由というのは、「著名な方の奥さんにディナーのお誘いを受けたから」ということだったんです。転々としている間に会社に戻っていれば、山積の仕事をもうちょっとさばけたはずですから、「時間を返してくれ~!!」という感じでした。が、まぁ面と向かって誘われれば確かに断りにくいだろうし、人脈も広げたくもなりますよね。無理もないことかもしれません。

と思って、腹立ちはずいぶん収まりました。

そのあとふと、緊急性・重大性がそれほどでなくても、「既存の予定をキャンセルして、新しいほうをとる」ということは、結構自分もやってしまっているなーと気づきました。これって実は無意識に「人を天秤にかける」という行為をやっているんですよね。新しいほうのオファーを断ると相手が機嫌を損ねてしまうかもしれないだから新しいほうのオファーととる、という時に、裏では「前の約束の相手に多少悪く思われても、こっちの人との繋がりが大事」という計算を気づかずにやっていたりします。

「人を天秤にかけるような失礼なことはやらない」と自分で思っていたのですが、それは単なる思い込みでした。

もっとも邪(よこしま)なことは、自分の中に邪がないと思うこと

という言葉がリーダーの易経―時の変化の道理を学ぶに出てきますが、まさに、「邪はないと思いかけていた自分」に気づくことになりました。それに気がついたとたん、「せっかくの機会だから、楽しんでおいでよ~」と言う自分がいました。腹立ちはどこへやら。めったになく早く帰宅してしまったので、平日には珍しくまともに夕食できましたし。なんか、儲けたような気分になってしまいました。その感情の変化が今日、一番に面白かったことです。

ついでに、「人を天秤にかけないための対策」も考えてみました。新しいオファーが来たときに古い予定をキャンセルしそうになったら、古い約束を結んだ相手と、新しいオファーの相手を入れ替えてみてどっちを取るか考えてみる、という方法です。
新しいオファーの相手がAさん、古い約束の相手がBさんとしたら、そのAさんとBさんを入れ替えてみる。それでも、新しいオファーのほうをとるというのであれば、それは本当に優先しなければいけない案件でしょう。逆に、相手を変えることで自分の選択肢が変わるようであれば、古い約束を優先すべきかな、と。
「人を天秤にかける」ってやりがちですし、だんだん年齢が上がってくると驕るチャンスも増えてしまうので、気をつけないと。

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順調であっても省みる

同じ文章を今まで何回も読んでいたはずなのに言葉が頭の中を素通りしていたり、そうかと思うとあるとき突然、「そうだったのか」ということが分かってしまうときがあります。

今日は「そうだったのか」を体験しました。
帰りの電車の中でリーダーの易経「君子終日乾乾す」を読んでいたのですが、「順調に事が進んだ日であっても、もっといい方法はなかったかと省みる」という箇所を読みながら、「今日、順調に進んだことってなんだったっけ~」と思い返してみました。そのとき、「あ、確かにあの件は大過なく進めて一件落着したけれど、もっと前に体勢を整えておくこともできた」ということに気づいて、「これか!」と思ったんですね。

不思議でした。「君子終日乾乾す」のくだりは、【亞】さんのblogに掲載されている頃に何度も読んでいたはずなのです。が、頭で字面は理解していた積もりでも、「順調であっても省みる」ことの大事さを実感していなかったんですね。「省みることの効用」という節は、4ページにも満たない量の文章です。なのに呼んでいる間に、何度も自分に質問を投げかけることになり、そのたびに理解することが違います。

本当に万華鏡です。

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

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「リーダーの易経」

ようやく入手しました。

リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

「今取り組んでいるこの部分は潜龍かも」「人材育成とはいっても自分はそれにふさわしい“大人”のレベルに達しているだろうか」など、いろんな場面に龍の変遷過程を当てはめながら読みました。この、「龍の変遷過程」は読む時の状況に合わせて、あーかもしれない、こーかもしれないという思考をめぐらせながら読むことができます。それはかなり頭を酷使する作業でもありますが、同時にとても楽しい瞬間でもあります。

1度は通読し、2度目は「潜龍」「君子終日乾乾す」「火天大有」など、特に今の状況で注意して読んでおくところにポイントを絞って読みました...といいたいところですが、読み始めると、「あれ?あそこはどういう卦だったっけ?」ということで、あちこちを行ったり来たりして読むことになりました。しかもそのたびに気づくことが違います。
万華鏡のようにいろんな姿を見せてくれる本で、こんなに費用対効果が高くてよいのだろうかと思うほどの内容です。この1,400円は「買い」です。ベストセラーにもなって欲しいですが、むしろロングセラーになって欲しい本です。

最近、「専門分野についてもっと勉強したい」という気持ちが高まっていたのですが、昨日のあり血WSに参加している中で、その気持ちの根っこには「もっと人に与えられるものを増やしたい」という希望があったということが確認できました。「水地比」のリーダーもそれはそれで必要な存在と思いますが、私自身は「火天大有」タイプの在り方を目指して行きたいですね。

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リーダーの易経

ようやく【亞】さんリーダーの易経が発売されるということで、会社を早めに出て書店に寄ったのですが、残念ながらまだ棚に並んでいませんでした(泣)。

Amazonのほうでは今日から「予約受付」開始だったので早速予約しましたが、「今日読める」と思った本が手に入らないのは結構悔しいですね。【亞】さんのblogに連載されていた内容がさらにパワーアップして活字になるのだと思って、ずーっと待ってきましたから。

山本さんの20代 仕事筋の鍛え方でも「潜龍」の話がでてきますが、易経というのは「調子がいいとつい浮ついてしまう」という状態を引き締めてくれる特効薬のような書物だと思います。ただ、その原文だけをいきなり読むと、やはり難解なのでなかなか易経が言わんとする本質のところまで理解することができません。そこを、【亞】さんはblog上で、実際のケースや古典を引用して分かりやすく解説して下さっていたというわけです(blogの連載記事のほうは、本と重複するところもあるので現在は削除されています)。20代 仕事筋の鍛え方を読んで「潜龍」のことに興味が湧いた方は、読んでみると得るものが多いだろうと思います。

早く届かないかな。


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リーダーの易経~時の変化の道理を学ぶ

という【亞】さんの本が出版されます。
8月23日発売だそうです。

個人的にはかなり、「待っていました!」という感じで、待ち遠しいです。

そして、新シリーズ「易経に学ぶ企業倫理と危機管理」も始まっています。
地に足のついた活動が如何に大切かということを、易経を通して腑に落ちるように伝えてくれるシリーズではないかと期待しています。

1日ごとの分量はそれほど多くないので、ゆっくりじっくり読み続けられますよ。
他人に依存せずに自分で自分をコントロールしていくために、「易経」、いかがですか。

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「決定的瞬間」の思考法

菊池さんとのコーチングのセッションを終えたとたんに、「リーダーシップとは決断ではないか」とハッと思い立ち、

① 様々な状況で起こる「決断の迷い」に決定的処方箋は存在するのか?
② だとすればそれはどのような処方箋なのか?
③ どうすれば使えるのか?

という3つの質問をあらかじめ用意して読んだ本がこれです。

「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために


J&J社のタイレノール事件は有名ですが、この本を読むとJ&J社の決断の本質がどこにあったのかを垣間見ることができます。「J&J社の企業理念が素晴らしい」という単純な話ではありません。「タイレノール事件でのJ&J社の対処は素晴らしかった」という情報だけしかもっていない人は、是非、違う側面があることをこの本を通して知っていただきたいと思います。きっと「マスメディアの情報を鵜呑みにせずに、自分で事実を確認すること」の大切さを痛感することになると思います。

この本はさらに、事実確認の重要性に加えて、古典から学び自分で考えること-「温故知新」の大切さも伝えてくれる本です。そういう意味でも一読をお勧めします。

さて、上の3つの質問に対する答えは次の通りです。
① 処方箋はある。
② 決断に至る長くて複雑なプロセスを、自分の考えに
   基づいて進めること
③ 決断をしなければならないとき、「四つの質問」
   ついて考え抜いたかどうか、自省してみること。

「四つの質問」は、本書の第7章「真実はプロセスにあり」にでてくるので、気になる方はそちらをご覧ください。念のため申し添えておきますが、この本は、「どう決断すれば良いか」という質問に対しては答えを示してくれません。「いつもイケイケドンドンでさっさと決断したい。内省などしているヒマはない」という方には向かない本です。

しかし、「より良い決断をするためには、どのようなプロセスで考えれば良いか」という質問には、非常に力になるヒントを提示してくれています。決断に迷ったときに、自分の頭の中を整理するうえで、強力なパフォーマンスを発揮する本です。

コーチングのセッションを通しても感じることですが、やはり「どれだけ多くの視点で自分に問いを投げかけられるのか」ということがより良い行動をとるための、大きなポイントだと思います。なので、この本は、ずーっと手元に置いて、何度も読み直す本になることでしょう。久々に見事な本に出会うことができました。

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暗黙知の次元

「暗黙知を伝えることはできない」ということを確認しました。

暗黙知の次元

正確に言うと、「暗黙知を100%、形式知化する」ことはできない、ということです。
「どうやったら暗黙知を伝えられるのだろう」と思って読んだのですが、結局、今までの理解が妥当だったということを確認する結果となりました。

本当に、マトリックスのDon't think you are. Know you are.の世界ですね。これほど端的に「暗黙知」というものを表す表現があるだろうかという感じです。暗黙知の形成というのは「自分を知る」というよりは、「自分を信じる」ということに近いかもしれません。

今日は、この文章を読んで、この本を読んだ楫斐があったと思いました。

問題を見て、それを追求しようと企てることは、そこに到達できると信じて、ある範囲の潜在的可能性を見ることなのである。

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40歳からの仕事術

メセニさんおススメの「40歳からの仕事術」を、ようやく昨日、近所の書店で見つけて今朝フォトリーディングをし、帰りの電車の中で活性化しました。今回も「一人時間差シントピックリーディング」状態になりました。

第二章の「自立するための思考法」や第三章の「本質をえぐる分析技術」は「ブレイクスルー思考」と見事に重なり、第五章に出てくる家族IR活動は、まさしく「7つの習慣」の世界でした。今回は特に、「ブレイクスルー思考」を読んだ後、ずーっと悩んでいた「あるべき姿の描き方」に大きなヒントが得られました。これは、私にとって、かなりインパクトがありました。たしかにメセニさんがおっしゃるように、年齢を問わず有効なアプローチが提示されています。ただ、社会に出てまだ経験が浅い方には、ちょっとぴんと来ない内容かもしれません。逆に、この本を読んで悩んだり、深くしみる部分があればこれから大きく変わっていける素地があるということなのかもしれないと、勝手に思っています。

本書を読みながら納得しつつも不思議に思ったのが「インプットを絞りこむ」ことの有効性と、フォトリーディングによる大量インプットの有効性の矛盾でした。「情報を、他者の価値観や考え方も含めて取り込んでしまうことで思考停止に陥る危険性が増すのであれば、なぜフォトリーディングによる大量インプットでアイディアがでてくるのだろう」という疑問が湧いてきました。

そんなことを考えながら帰路を歩いていてふと思ったのは、「フォトリーディング」ではなくて「フォトリーディング・ホールマインドシステム」だから、オリジナルのアイディア創出に有効に働くのだということでした。本を読む前、読んだ後に常に自分への問いかけをすることで目的意識を明確化し、活性化という手法によってアウトプットする、というホールマインドシステムがあるからこそ、「単なるインプットによる知識の集積」に終わらずにすむのではないかという結論に至りました。

読みながらいろんなことを考えることのできる、一粒で何度もおいしい本です。

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あなたの話はなぜ「通じない」のか

朝いきなりすっきり目が覚めてしまったので、前から読み直そうと思っていた「あなたの話はなぜ「通じない」のか 」をフォトリーディングしました。このところ、「専門外の人とのコミュニケーション」でかなり頭を悩ませることが多く、「大事なことをわかりやすく、でもできるだけ正確に伝えるには、いまのコミュケーション方法のどこを変えればよいか」というのが、今回の読書の目的です。

今のところ、キーワードとして「相手の関心事」「問い」「考えるための道具」「軸」「正論」「孤立」などが引っかかってきているので、このあたりが活性化のカギになりそうです。

今日はこれから、台風で汚れた窓ガラスを拭いたり、本の整理をしたりして体を動かすので、その間に勝手に無意識が情報を整理してくれることでしょう。久々に気持ちよく晴れたので、皆さん、良い週末をお過ごしください。

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知的複眼思考

苅谷剛彦さんの「知的複眼思考」はずいぶん前に読んだのですが、右脳的読書生活のRSさんが紹介されているのを読んでまた読み返したくなりました。

読み返してみると、「考えるプロが明かす「思考の生活習慣病」克服法」や、「ブレイクスルー思考―ニュー・パラダイムを創造する7原則」などとの共通点が多いことに気が付きました。

思考停止に陥ってしまうストップ・ワード(苅谷さんの言葉を借りると「マジック・ワード」)に頼らずに、自分の考えを突き詰めていくこと、「問い」を何階層にも展開していくことなどにより、多面的に物事を見ることができるようになるということは、これらの本に共通するポイントでした。

ただ気をつけておかなければいけないことがあります。「なぜ」という問いかけの仕方は、自分の中で問答を繰り返す分には問題がないのですが、他人に対して「なぜ」を使うと攻撃性が増してしまうことがあります。「なぜ」というキーワードが、責任追及の場面で使われることが多いため、相手が無意識のうちに防御体勢に入ってしまう場合があるんですね。もともと「なぜ」と聴くことの目的は、新たな場面を創造することにあると思いますが、他人に対してこの言葉を発してしまうとしばしば逆の効果を生んでしまうことになります。

他人に対して「なぜ」と聞きたくなったら、「その背景には何があったの?」「どうするとうまく行くと思う?」というように「なぜ」を翻訳して問いかけてあげると、聴いてもらえることが多いようです。

そんなことを考えつつ、こんなマインドマップを書いてみました。

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「アトピービジネス」

民間療法をいろいろ試して一向に良くならないというアトピー性皮膚炎患者の方やアレルギー性鼻炎の方に、是非読んでいただきたい一冊が、この「アトピービジネス」です。
この本を読んで、お近くの「皮膚科専門医」の資格を持ったお医者さんにかかって、ステロイド剤の正しい使い方日常生活上の注意を聞きましょう。そのほうが、ずっと早く安く楽になるはずです。完治はしないかもしれないけれど、QOL(Quality of Life=生活の質)ははるかに改善されるはずです。私自身はひどいアレルギー性鼻炎で年中くしゃみをしているのですが、それでも弱いステロイドが入った噴霧薬と眠くならない抗ヒスタミン剤と漢方薬とを処方してもらって、昔よりもかなり楽に過ごせるようになりました。

もし、「ステロイドはこわい」と思っていらっしゃる方がいらしたら、私は、パラケルスス(16世紀のヨーロッパのお医者さん兼錬金術者)のこの言葉を紹介したいと思います。

「すべての物質は毒である。毒でないものは何もない。正しい投与量が毒と薬とを区別する」

「ステロイド」が悪いのではありません。問題は適切な使い方ができるかどうかなのです。
どんな薬でも多少なりとも副作用は持っています。たくさん飲みすぎたり、飲むタイミングを間違えたり、一緒に飲んではいけない薬と併せて飲んだりしたら、副作用は出やすくなります。その時にどういうことに気をつけたらいいかということを教えてくれるのが、専門医や管理薬剤師(調剤薬局に行けば必ず会えます)の皆さんです。せっかく高い保険料を納めているのですから、具合が悪くなったら薬を貰ってハイおしまいではなくて、ちゃんと必要な知識を教えてもらって悪化を防ぎましょう。

私たちはどうしても、自分の専門外のことについてはマスメディアの情報をそのまま信じてしまいがちですが、お金と時間をかけて、プロからアドバイスを受けたほうが、目的とする成果を早く達成できることのほうが実は多いのです。
転職をしようと思ったら、友達に相談しても良いですが、必ず転職コンサルタントにも相談しましょう。
コーチングを習得したいと思ったら、プロのコーチにアドバイスを受けましょう。
私たちはそういうプロフェッショナルから、お金と時間を対価に経験知を譲ってもらうことができるのです。

そして、本当にアトピーを改善したいと思っているのなら、あなたがお金を払う相手は、多くの患者さんを診てきて親身に相談に乗ってくれる皮膚科専門医です。

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