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2006年の5冊 (つづき)

そういうわけで、残りの2冊ですが。


*********文明崩壊***********
文明崩壊 滅亡と存続の命運を分けるもの (上)

「これだけで2冊じゃないか」と突っ込まれそうですが、上下2巻とも、はすに構えて読むと面白みの増す本でした。この本を読んで、「ああ、そうなのか」と納得してしまうとすごくもったいないです。できれば、トイブナーさんの基調講演などと併せて読んでみると、オリジナルな世界観を作れるのではないかと思います。当たり前のことですが、科学も法もそれだけで独立して存在できる時代はとっくに過ぎてしまっているということですね。それに気づいている人は多いものの、複雑な問題を複雑なまま捉えてしまっているために適切なリアクションには結びついていないというところでしょうか。そんな捉え方をしながら読むと、めちゃくちゃ面白い本です。

********リーダーの易経**********
リーダーの易経―時の変化の道理を学ぶ

昨年と変わらず、今年もダントツ一位でお世話になった本でした。
私にとっての「優れた本」の第一条件は、「読後に深い思索に誘ってくれる」ということですが、この本ほどその条件に当てはまる本はありません。“今日より良い明日”を生きようと思っている人にとってはまず間違いなく価値のある深い一冊です。
【亞】さんのブログもあわせてどうぞ。


つらつら書きましたが、振り返るとホントに「いわゆるビジネス書コーナー」に寄りつかなかった一年でした。「ノウハウものは、もう、いいやー」状態になってしまった影響が大きかったのでしょうが。そのうち「やっぱり、ノウハウものも面白いかもね」と思う時がくるかもしれませんが、しばらくはこの状態が続きそうです。
といいつつ、本年もこれでおしまいです。ひそかにお世話になった皆様、どうもありがとうございました。
来年もちょぼちょぼと続けていく予定です。 では。

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2006年の5冊

29日でようやく仕事納めと思ったら、もう、残すところあと1日。
今年も、なんだかあっという間に終わってしまいました。

さて。

今年はかなり専門書関係にシフトした読書をしておりましたので、専門関係から周辺に広がる領域にある本を読むことが多かったようです。そんな中から、「今年の5冊(順不同、古い本も含みます)」を。

***医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か***
医療崩壊―「立ち去り型サボタージュ」とは何か

「立ち去り型サボタージュ」というのは正に、「言い得て妙」なキーワードでした。
実はこれは医療現場だけの問題ではなく、生活の安全を支える場に共通して起こっている現象でもあります。この国では、「安全であることは当たり前」ということが一般常識化されてしまっているため、安全の維持にコストをかけることを「必要悪」のように捉える向きがあります。その結果起こっているのが、深く静かに安全を支えている人たちの疲弊と立ち去り、後継者不足なのです。起こった現象に対して責任者を特定して刑事罰を課しても、本質的な解決は得られないということをこの本は示しています。

******日本の禍機(かき)***********
日本の禍機(かき)

カキとは言っても、食べるほうの牡蠣じゃありません。ノロウイルス感染拡大は、牡蠣産業にとってはまさしく禍機ですが(ちゃんと加熱して食べれば大丈夫なんですけどね。牡蠣を買おうと思ってもなかなかお目にかかれない私にとっても禍機です)。
それはさておき、「洞察力」というのはこういうことを指すのか、という衝撃を私に与えてくれたのがこの本です。
漢文調なので読みづらいかもしれませんが、これはフォトリーディングではなく、一語一語かみ締めるように何度も繰り返して読むべき本です。薄い本ですが、外交面でのPRが下手だとか、扇情的な報道に反応しやすい社会だとか、現在でも通用する指摘がほぼ集約されているといってよい内容です。やさしい読書に飽きた方にお勧め。

*****補給戦―何が勝敗を決定するのか*****
補給戦―何が勝敗を決定するのか

「復刊してくれてありがとう」というのが率直な感想です。失敗の本質―日本軍の組織論的研究と併せて読むと、かなり面白いです。「そもそも補給するってどういうことなの?」という疑問をお持ちの方はぜひどうぞ。

と、ここまで書いたら力尽きてしまったので、残りは明日。

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