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戦略の本質

Amazonでの評判はあまり良くありませんが、個人的にはとてもツボに嵌りました。

戦略の本質 戦史に学ぶ逆転のリーダーシップ

「人は失敗からしか学ぶことができない」

「“譲れないもの”が無ければ勝つことはできない」

ということに尽きます。
もちろん、常に“Plan B”を用意しておく、戦術を目の前の局面打開だけに用いるのではなく、相手の戦略に狂いを生じさせるように用いるなどなど、細かいことも読み取れるのですが、突き詰めていくと「失敗から如何に学ぶか」ということに尽きます。「失敗」という言葉がネガティブな印象を与えるのであれば「うまく行かないやり方から、何を学ぶか」と言い換えても良いです。競合に勝てたとしても、「では何故競合上手くいかなかったのか」「自分たちが競合の立場にいたら、何をすべきだったのか」ということを現実に落とし込んで考えていくことが、次の勝ちに繋がります。そうやって勝って来たのが第二次大戦の米国であり、日本のバブル崩壊後の米国経済であったのだと思います。

戦略についてはいろんな定義がありますが、要は「継続的に上手くいくやり方」を実行し続けることでしょう。ただ、考えうる全ての手を片っ端から打っていくことはできません。「時間」というファクターが効いて来るからです。不利な状況にあればあるほど、最も有効と思われる手を見誤ることなく打っていかなければなりません。そのためには「これだけは譲れない」「この最終目標を達成するために、今のプロセスがある」ということをはっきりさせておかないと、有効ではない手を、有効と見誤ってしまう危険性が高まります。議会にドイツとの和平論が出てきたときに、それにチャーチルが乗じることがなかったというのは、「譲れないものが何か」がはっきりしていたからでしょう。

一言で言ってしまうと「選択と集中」ということになりますが、「選択する」という行為の深遠さを理解しないと「誤った集中」による悲惨な結果を招くことになるということも、この6つの事例から読み取ることができます。

逆転に成功した立場からだけでなく、逆転されてしまった立場からも読んでみることをお勧めします。

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