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「決定的瞬間」の思考法

菊池さんとのコーチングのセッションを終えたとたんに、「リーダーシップとは決断ではないか」とハッと思い立ち、

① 様々な状況で起こる「決断の迷い」に決定的処方箋は存在するのか?
② だとすればそれはどのような処方箋なのか?
③ どうすれば使えるのか?

という3つの質問をあらかじめ用意して読んだ本がこれです。

「決定的瞬間」の思考法―キャリアとリーダーシップを磨くために


J&J社のタイレノール事件は有名ですが、この本を読むとJ&J社の決断の本質がどこにあったのかを垣間見ることができます。「J&J社の企業理念が素晴らしい」という単純な話ではありません。「タイレノール事件でのJ&J社の対処は素晴らしかった」という情報だけしかもっていない人は、是非、違う側面があることをこの本を通して知っていただきたいと思います。きっと「マスメディアの情報を鵜呑みにせずに、自分で事実を確認すること」の大切さを痛感することになると思います。

この本はさらに、事実確認の重要性に加えて、古典から学び自分で考えること-「温故知新」の大切さも伝えてくれる本です。そういう意味でも一読をお勧めします。

さて、上の3つの質問に対する答えは次の通りです。
① 処方箋はある。
② 決断に至る長くて複雑なプロセスを、自分の考えに
   基づいて進めること
③ 決断をしなければならないとき、「四つの質問」
   ついて考え抜いたかどうか、自省してみること。

「四つの質問」は、本書の第7章「真実はプロセスにあり」にでてくるので、気になる方はそちらをご覧ください。念のため申し添えておきますが、この本は、「どう決断すれば良いか」という質問に対しては答えを示してくれません。「いつもイケイケドンドンでさっさと決断したい。内省などしているヒマはない」という方には向かない本です。

しかし、「より良い決断をするためには、どのようなプロセスで考えれば良いか」という質問には、非常に力になるヒントを提示してくれています。決断に迷ったときに、自分の頭の中を整理するうえで、強力なパフォーマンスを発揮する本です。

コーチングのセッションを通しても感じることですが、やはり「どれだけ多くの視点で自分に問いを投げかけられるのか」ということがより良い行動をとるための、大きなポイントだと思います。なので、この本は、ずーっと手元に置いて、何度も読み直す本になることでしょう。久々に見事な本に出会うことができました。

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暗黙知の次元

「暗黙知を伝えることはできない」ということを確認しました。

暗黙知の次元

正確に言うと、「暗黙知を100%、形式知化する」ことはできない、ということです。
「どうやったら暗黙知を伝えられるのだろう」と思って読んだのですが、結局、今までの理解が妥当だったということを確認する結果となりました。

本当に、マトリックスのDon't think you are. Know you are.の世界ですね。これほど端的に「暗黙知」というものを表す表現があるだろうかという感じです。暗黙知の形成というのは「自分を知る」というよりは、「自分を信じる」ということに近いかもしれません。

今日は、この文章を読んで、この本を読んだ楫斐があったと思いました。

問題を見て、それを追求しようと企てることは、そこに到達できると信じて、ある範囲の潜在的可能性を見ることなのである。

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